2月8日に、アメリカ疾病管理予防センター(CDC:U.S. Centers for Disease Control and Prevention)から2008年出生児を対象とした母乳育児に関する調査データが発表されました。
発表された調査項目は5つ。州毎のデータも発表されましたので、米国全体とカリフォルニア州の値をご紹介します。()内は、カリフォルニア州の全米内順位を示します。
米国 カリフォルニア州
母乳育児をしたことがある 76.9% 87.6% (4位)
生後6ヶ月で母乳育児をしている 47.2% 56.1% (8位)
生後12ヶ月で母乳育児をしている 25.5% 31.1% (11位)
生後3ヶ月で完全母乳 36.0% 41.4% (12位)
生後6ヶ月で完全母乳 16.3% 21.7% (9位)
アメリカ小児科学会では、「完全母乳は、生後六ヶ月は最も適切な栄養である」としていますが、生後6ヶ月の完全母乳率は全米で16.3%つまり約6人に一人、カリフォルニア州では約5人に一人の割合にとどまっています。カリフォルニア州は、すべての項目で米国平均を上回っています。
アメリカ政府が提唱する健康政策(Healthy People 2020)では、母乳育児についても目標を掲げています。
母乳育児をしたことがある 81.9%
生後6ヶ月で完全母乳 25.5%
つまり、2020年に生後六ヶ月の赤ちゃん4人に一人が完全母乳となるのが目標です。
参考までに日本での母乳育児率もご紹介しましょう。
(厚生労働省による平成17年度乳幼児栄養調査より)*平成17年=2005年
生後1ヶ月で母乳育児をしている 94.9%
生後3ヶ月で母乳育児をしている 79.0%
生後3ヶ月で完全母乳 38.0%(混合乳は41%)
日本は母乳育児をしている人の数が圧倒的に多いですが、生後3ヶ月の完全母乳率は38%と決して高い値ではありません(今回の調査結果では、アメリカは36%、カリフォルニア州は41.4%、全米で最も高いのはオレゴン州で56.6%)。生後三ヶ月で完全母乳よりも混合乳が多いのは驚きでした。具体的な目標値を掲げるアメリカに完全母乳率を追い越されるのは時間の問題かもしれません。
日本で一般的に母乳育児率が高い理由の一つは、病院での入院期間が長く、きめ細やかな母乳育児指導とサポートを受けられるためだと思います。退院後の産後サポート体制を充実させることで、産後の完全母乳率も高くなるのではないでしょうか。
たとえば、ラクテーションコンサルタントやポストパータムドゥーラが増えると日本の完全母乳率が増えていくかもしれません。
参考ウェブサイト:
Breastfeeding report card 2012, アメリカ疾病管理予防センター(CDC)
乳幼児栄養調査, 厚生労働省
発表された調査項目は5つ。州毎のデータも発表されましたので、米国全体とカリフォルニア州の値をご紹介します。()内は、カリフォルニア州の全米内順位を示します。
米国 カリフォルニア州
母乳育児をしたことがある 76.9% 87.6% (4位)
生後6ヶ月で母乳育児をしている 47.2% 56.1% (8位)
生後12ヶ月で母乳育児をしている 25.5% 31.1% (11位)
生後3ヶ月で完全母乳 36.0% 41.4% (12位)
生後6ヶ月で完全母乳 16.3% 21.7% (9位)
アメリカ小児科学会では、「完全母乳は、生後六ヶ月は最も適切な栄養である」としていますが、生後6ヶ月の完全母乳率は全米で16.3%つまり約6人に一人、カリフォルニア州では約5人に一人の割合にとどまっています。カリフォルニア州は、すべての項目で米国平均を上回っています。
アメリカ政府が提唱する健康政策(Healthy People 2020)では、母乳育児についても目標を掲げています。
母乳育児をしたことがある 81.9%
生後6ヶ月で完全母乳 25.5%
つまり、2020年に生後六ヶ月の赤ちゃん4人に一人が完全母乳となるのが目標です。
参考までに日本での母乳育児率もご紹介しましょう。
(厚生労働省による平成17年度乳幼児栄養調査より)*平成17年=2005年
生後1ヶ月で母乳育児をしている 94.9%
生後3ヶ月で母乳育児をしている 79.0%
生後3ヶ月で完全母乳 38.0%(混合乳は41%)
日本は母乳育児をしている人の数が圧倒的に多いですが、生後3ヶ月の完全母乳率は38%と決して高い値ではありません(今回の調査結果では、アメリカは36%、カリフォルニア州は41.4%、全米で最も高いのはオレゴン州で56.6%)。生後三ヶ月で完全母乳よりも混合乳が多いのは驚きでした。具体的な目標値を掲げるアメリカに完全母乳率を追い越されるのは時間の問題かもしれません。
日本で一般的に母乳育児率が高い理由の一つは、病院での入院期間が長く、きめ細やかな母乳育児指導とサポートを受けられるためだと思います。退院後の産後サポート体制を充実させることで、産後の完全母乳率も高くなるのではないでしょうか。
たとえば、ラクテーションコンサルタントやポストパータムドゥーラが増えると日本の完全母乳率が増えていくかもしれません。
参考ウェブサイト:
Breastfeeding report card 2012, アメリカ疾病管理予防センター(CDC)
乳幼児栄養調査, 厚生労働省